#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

#ガレット百合 創刊号が良かったので応援したい☆

ガレット創刊号

自主制作百合マンガ誌『ガレット』を読んでみましたー!

周りで評価が高かったので、期待してましたが、予想通りという感じです。

学園ものが多いですが、社会人百合ものとかもあり、普段漫画をあまり読まない層とか大人でもすんなり楽しめる一冊になっていました。

あとは、女の子好き自認が既にあるキャラも多いので、ガチな人からしても、感情移入しやすいです!

バスの中でいつも一緒になるクラスメイトを好きになる『コットンキャンディ』と、いつも彼氏が途切れない小悪魔な女の子に片思いを見抜かれる『ピリアーとエロスのあいだ』が特に気に入りました!

わたしはせっかく女子校だったのに色々と無駄にしたので、こーゆーのを読むとあーん、もう、よいなぁ…羨ましすぎるぅーって遠い目になっちゃいますが、まぁ、今こうして思う存分萌えられるのでよしとします。

ちょっと毛色が変わっていて面白かったのは、リアル脱出ゲームっぽい設定の『セックスしないと出られない百合』です。コミカルな設定なんだけど、意外とちゃんと萌えられて、キュンキュンしました!

もちろん他の作品も皆個性豊かで面白いですよ!全体的に、かなり作品のレベルが高く「自主制作」という感じじゃないです。

連載ものもあれば、読み切りの作品もあるので、まずは、読んでみて損はなし!

どれもサクサク読めて、後味ほっこり。「ガレット」という名前の通り甘い気持ちで満たされる一冊でした。「デザートにもメインにも。そんな美味しく甘い百合。」っていうキャッチ、うまいね!今後も季刊で出るということなので、楽しみ。甘々な気持ちにひたりたい方はぜひ読んでみてね!オススメです。

ガールズラブのADVも?

あと「おお!」と思ったのは、ガレットを発行しているガレットワークスさんの協賛で「それは恋だと彼女は言った」という青春ガールズラブアドベンチャーゲームが夏に出るということです。これは楽しみすぎる!

ガレット公式アカウント

ガレット-百合コミック誌-公式WEBサイト

ガレット公式 (@galetteweb) | Twitter

ガレット-百合コミック誌- - galetteさんのパトロン・ファンになろう | Enty[エンティ]

↑こちらでパトロンになることで、今後の創作活動を支援することもできる。月100円とかから応援できて、本誌に好きな名前が載ったり、PDF貰えるコースとかもあるよ。

今回のガレットもそうだけど、百合系のカルチャーはホント増えたし、クオリティ上がったよね!嬉しい限りです。わたしに出来ることと言えば「買う」ことくらいなんだけど、精一杯買いますので、クリエーターの皆様には頑張っていただきたいところです♥

ガレット創刊号

ガレット創刊号

コミック百合姫 2017年4月号[雑誌]

コミック百合姫 2017年4月号[雑誌]

  • 作者: 広瀬まどか,くうねりん,サブロウタ,コダマナオコ,土室圭,つつい,源久也,くずしろ,未幡,Hitoto*,tMnR,梅原うめ,なもり,伊藤ハチ,めの,大沢やよい,あおと響,merryhachi,竹嶋えく,椋木ななつ,沼地どろまる,黄井ぴかち,みかん氏,西あすか,野中友
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2017/02/18
  • メディア: Kindle版
  • この商品を含むブログを見る

yuichikawa.hatenablog.com

yuichikawa.hatenablog.com

yuichikawa.hatenablog.com

映画好きにはたまらない!夢を追うことの大事さを思い出させてくれる映画らしい映画『ラ・ラ・ランド』(ネタバレあり)

Ost: La La Land

映画『ラ・ラ・ランド(原題:LA LA LAND)』の感想です!

 あらすじ

舞台は"夢を追い求める人"が集まる現代のロサンゼルス。

いつか自分のジャズの店を開くことを夢見るジャズ・ピアニストのセバスチャン(ライアン・ゴスリング)と、女優を志しハリウッドでオーディションを受け続けるミア(エマ・ストーン)。初対面の印象は最悪だった二人だが、偶然の出会いが重なるうち、恋に落ちる。夢の実現のためにもがく二人だが、現実はなかなか厳しくて……?

 感想(以下ネタバレあるので注意!)

面白かった!泣いた!笑った!楽しめた!

でも、この映画って、主食じゃないですね。ものすごく上質な「嗜好品」なんですよ。生きていくために必要な何か実質的な栄養を与えてくれるご飯というよりは、ものすごく美味しいお酒とかチョコレート……そういうもの。

でも、映画ってそもそも娯楽ですからね。

深く考えず観て、楽しい!って思えれば、それはそれでいいんだと思います。

そういう意味でわたしのなかでは『グレート・ギャツビー』とか『ムーラン・ルージュ』とかと同じ枠に入る感じですね。←決して悪口ではなくて、これらの映画は好きです!

ゴールデングローブ賞でめちゃくちゃ受賞してましたし、アカデミー賞でも、『タイタニック』以来最多の14部門でノミネートされています。それくらい、まあ今旬の映画人気ということですね。

LA愛がつまった映画

さて、ロサンゼルス在住でロサンゼルスが好きなわたしは、ロサンゼルスが舞台で、LA愛を感じる映画というのは特別に愛着を感じてしまいます!

『HAPPY』のミュージックビデオもそうでしたし、『マルホランド・ドライブ』、『(500)日のサマー』……そしてこの映画『ラ・ラ・ランド』もまた、ロサンゼルの魅力がつまった映画です。

冒頭の高速道路の渋滞シーンは実際に105と110が交差するところ(LAXからダウンタウンまで行く時に通るところですよ!)で撮影されたものだそうですし、ダウンタウンのミニミニ登山電車、グランドセントラルマーケット、ワッツタワー、グリフィス天文台、ハモサビーチのライトハウスカフェ、映画関係者が集まるパーティ、食べていくためにウェイトレスやクラブで望まないギグを行う俳優やミュージシャンの卵たち……。そしてプリウスw

撮影スポットが「あそこだ!」ってわかるだけではなく、各所に散りばめられた「ロスあるある」がたまらなくリアルで笑ってしまいますね。そのうち、ロサンゼルスで『ラ・ラ・ランド』ツアーってすぐ組まれるんではないでしょうか?

もちろん映画ですから、よい感じで脚色はされていますけど、ロサンゼルスが好きな人だったらこの映画を楽しめると思います(いくつかロングビーチでの撮影もあったみたいですね)。

ジャズ・ミュージシャンの生きる道

『ラ・ラ・ランド』はジャズを中心にしたミュージカルで音楽はよいです。ジョン・レジェンドとかがゲスト出演していることもあり、アメリカで人気のないジャンルとなりつつあるジャズは今後どうやったら生き残っていけるのか?みたいなことを考えさせられもする映画です。

脚本・監督を務めたデミアン・チャゼルは、もともと結構真剣にジャズ・ドラマーだそうで、そこらへん、彼の個人的な思いも込められてるのかもしれませんね。前作の『セッション(Whiplash)』もジャズがテーマになっていて、アカデミー賞3分門で受賞するなど評価が高い作品です。

わたしはセバスチャンが劇中でこだわっているようなフリー・ジャズも含めて、ジャズが好きなんですけど、映画のなかでキース(ジョン・レジェンド)がやろうとしているような、R&Bとかエレクトロとフュージョンして、サンプラーとかも多用した「商業的ジャズ」として描かれている、新しいジャズもかなり好きなので、劇中でその2つが対立的に描かれていたのは複雑な気持ちになりましたね。

でも、まあ音楽性がどうであれ、「ガンガン仕事してお金は稼げるけど、家族との時間とかは全然なし」というのと、「やりたいことをやるけど貧乏」というので、どっちの生き方をしたいのか?というのは永遠のテーマだと思います。

途中、ミアとセバスチャンがこれで喧嘩するんですが、わたしは業界こそ違いますが、ものすごく「わかる……っ!」と感じてしまいました。

ミュージカル映画的にどうよ?

あ、話ズレました。そうそう。そんな感じで『ラ・ラ・ランド』はミュージカル映画であり、ライアン・ゴスリングとエマ・ストーンが歌って踊っているのです!しかし……。ブロードウェイみたいな感じを期待してはいけません。エマ・ストーンも、ライアン・ゴスリングも、頑張ってはいますが、まあまあです(汗)

エマ・ストーンとか喉弱そうで、よい曲をスローに歌わなきゃいけないシーンとか、ちょっと聴いててドキドキハラハラします。でも、その完璧じゃない感じもまた素敵。エマ・ストーンは、顔からして完璧じゃないけど、ものすごくチャーミングなんですよね。これ、初めはエマはエマでもエマ・ワトソンを主演にして考えられていたみたいですが(そしてわたしはエマ・ワトソンが大好きですが!)、結論からいうと、これはエマ・ストーンで正解だったと思います。

曲的に気に入ったのは、冒頭の『Another Day of Sun』と、ミアがルームメイトとパーティに行くシーンの『Someone in the Crowd』ですね。

ちなみに、ミアのルームメイトの一人を演じている日系英国人のソノヤ・ミズノさんが、めちゃくちゃお美しいです♥上でいうと黄色いドレスの方です。

A post shared by Sonoya Mizuno (@sonoya) on

すごいクールな感じで好みっ。日本のELLEとかにも出てるみたいで、今後彼女には大注目ですねっ!

「夢を追うこと」の大切さ

さて、この映画が教えてくれるのは、「夢を追うこと」の大切さ。女優を夢見て、田舎からハリウッドに上京してきたけれど、エキストラばかりで鳴かず飛ばずの彼女。映画の最後では、二人とも夢を叶えています。

特に、エマの成功ストーリーはかなり鮮やかで、数年前までは、自分がバリスタの立場から「憧れ」ていた女優に、今度は自分がなっている……というところは、ものすごくほっこりする印象的なシーンです。

「好きな人といるために」という理由で、自分の夢を諦めて、生活の安定を優先させるというようなことは、決して幸せにはつながらないのです。誰かと幸せになるためには、結局自分自身が満ち足りていないといけないわけですからね。でも、そうやって、夢を追い、自らの幸せを追い求めていくことによって、大切な人との別れとも必然になるんですよね。

じゃあ、どっちにしろ、好きな人とは別れなきゃいけないんじゃん!

どうすりゃいんだよ……となりますが、そんななかで、どこにハッピーエンドを求めるのか……という問題になります。

夢のような回想と、一見現実的な結末。でも、やっぱり、「夢みたい」な映画

この映画のクライマックスは、なんといっても最後の回想シーンでしょう。もうね。ここは、涙腺壊れたのかな?っていうくらい、涙が流れっぱなしでした。「あの時、こうできたらよかったのに」っていう、都合のよい想像だけで出来た「夢のような完璧なストーリー」。←ここが『マルホランド・ドライブ』って言われてるところですね。でももっとわかりやすく、単純に泣かせにきてます。

ああ、この二人には何があったんだろう?そして、この二人はなぜ、一緒にいることができなかったんだろう?

でも大人になってしまうと、「現実はこういうもの」ってわかってしまっていて、だからこそ、余計にリアルに感じられて。刺さるんですよ。はあ。この映画について「ミアとセバスチャンがくっついてほしかった」と言ってる人が結構いて、その気持ちはすごくわかります。もしそうだったら本当に夢のようにパーフェクト。でも、わたしは、この映画はこの終わり方をすることで、恋愛的には胸がチクッと痛むけれどもリアルな展開を取ったんだと思います。

自分の夢や幸福を投げ打って、後先考えずに「一緒にいる」ことだけを優先するカップルが真の意味で幸せになれるとは思いませんからね。

恋愛的には少しシニカルで現実的なようでいて、実はもっと大きな「夢を叶える」という点では、そこまで現実的でもない。ミアとセバスチャンはなんだかんだいって自分の夢を叶えている。そういう意味ではやっぱり「夢みたい」だし、ものすごくハリウッド映画的だし、夢のようなハッピーエンドなんです。

わたし的には、この結末はとても現代的で、納得いくものでした。

 評価

  • ラブストーリー度 ★★★★☆
  • I ♥ LA度 ★★★★★
  • 思わず歌って踊っちゃう度 ★★★★☆

www.queernewsjunkie.com

yuichikawa.hatenablog.com

yuichikawa.hatenablog.com

古典なのにびっくりする程今っぽくてエンタメ要素がてんこ盛りな『一九八四年』。無料版もあるので一度読んでみて損はないよ!

プレミアムプライス 1984 [DVD]

既に古典でありながら、過去に繰り返しベストセラーに躍り出て、今再び売上が急上昇しているジョージ・オーウェルの小説『一九八四年』を読みました!

あらすじ

1950年代に発生した核戦争を経て、1984年現在、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの超大国によって分割統治されている。作品の舞台となるオセアニアでは、思想・言語・結婚などあらゆる市民生活に統制が加えられ、物資は欠乏し、市民は常に「テレスクリーン」と呼ばれる双方向テレビジョン、さらには町なかに仕掛けられたマイクによって屋内・屋外を問わず、ほぼすべての行動が当局によって監視されている。

ロンドンに住む主人公ウィンストン・スミスは、真理省の役人として日々歴史記録の改竄作業を行っていた。物心ついたころに見た旧体制やオセアニア成立当時の記憶は、記録が絶えず改竄されるため、存在したかどうかすら定かではない。スミスは、古道具屋で買ったノートに自分の考えを書いて整理するという、禁止された行為に手を染める。

ある日の仕事中、抹殺されたはずの3人の人物が載った過去の新聞記事を偶然に見つけたことで、体制への疑いは確信へと変わる……。

(Wikipediaより)

感想

あまりにも有名な『一九八四年』。なんとなくのあらすじは知っている人が多いため、英語圏でも「読んだふり」をする人が多いらしい作品です。わたしもこれまで「読んだふり」ですましてきた(その実、『華氏451度』とちょっと混同気味だった(恥))この作品をようやく!ようやく読みました!←遅い。

まあ、古典って往々にして読みづらいものなのですが、この版は新訳版だからか、とても読みやすく、スラスラ読めました。

そして、驚くべきことに…というのはわたしのなかでの古典小説への偏見がひどすぎたのかもしれませんが…普通にめちゃくちゃエンタメ要素が強くて驚きました。

ウィンストンとオブライアンの関係

党員として働きながらも、密かに「非正当」な思想を抱き、スパイに摘発されることを恐れる主人公のウィンストン。ウィンストンが党の上官であるオブライアンに勝手に「彼も僕と同じ考え方を持っているに違いない」と思い込むところは、なんとなく、クローゼットゲイ同士の惹かれ合いっぽい感じもしました。ちょっと長くなるかもしれませんが、以下に引用します。

ほんのわずかな時間だったが、彼はオブライエンの目を見たのだ。オブライエンは立ち上がっていた。めがねを外しており、彼特有の仕草で掛けなおそうとしている。しかし一秒にも満たない時間、二人の目が合った。そんな短い時間ではあったが、ウィンストンには分かった──そう、間違いなく分かったのだ!──オブライエンは自分と同じことを考えていると。間違えようのないメッセージが伝わっていた。二人の心が扉を開き、双方の考えが目を通して互いのなかに流れ込んでいるみたいだった。「君と一緒だ」オブライエンがそう語りかけているように思われた。「君が今どう感じているかよく分かる。君の軽蔑、君の憎悪、君の嫌悪、すべて分かっている。でも心配はいらない。わたしは君の味方だ!」次の瞬間、知性の光は消え、オブライエンの顔は他の皆と同じに、曖昧で測り知れない表情を湛えていた。それがすべて。そうしたことが本当に起きたのかどうか、ウィンストンにはもう定かではなかった。こうした出来事に続きなどない。恩恵と言えば、そのおかげで、彼の心のなかで自分以外にも党の敵がいるという信念もしくは希望が死なずにすむことくらいだった。

彼はオブライエンに二度と目を向けずに仕切り部屋に戻っていた。二人のあいだに一瞬生まれた接触をこの先深めようなどとは思いもしなかった。やり方をたとえ心得ていたとしても、そんなことをするのは危険極まりない。一秒間、いや二秒間、二人は曖昧な視線を交わした。それで話は終わりだった。しかし閉じ込められた世界で生きていかなくてはならないものにとって、それは忘れられない出来事だった。

結局ここでは「ゲイ」であることではなく、「密かに党に反対する考えを持っている者」同士なのではないかということが、「お仲間」の証なのですけど……ものすごくBLに読めます!

ウィンストンとジュリア

〝あなたが好きです”〟ということばを見てからというもの、生きていたいという欲望がこみあげてきていて、つまらない危険を冒すことが急に愚かしく思えるのだった。

しかし、オブライエンxウィンストン来るかな!と思ってたら、結局、男女の恋愛小説要素もあります。ウィンストンが党の建物のなかで見かけ、いかにも正当派らしく、あやしい人物をスパイしては密告しているに違いないと思い込んだ若い女、ジュリアから、ある時こっそりと紙片を渡されたウィンストン!さあ、どうするどうする?

でも、後半の拷問シーンは、オブライエンが女に走ったウィンストンをお仕置きして、結局ウィンストンとジュリアを引き離しているようにも読めなくもない。←はい、妄想妄想。

現代との関連性

…というふうに、普通に小説のストーリーだけを追っててもよいのですが、そこはそれ。すべてのアートは文脈抜きで理解することはできません。

この小説が2017年の今、ベストセラーリスト入りしたのは、1月、トランプ大統領の就任式の直後でした。

歴史的な不人気を誇り、就任式の人手からもそれは明らかだったのですが、それにも関わらずトランプ政権は「過去最高の人手」だと主張し、政権スタッフはその嘘を「オルタナティブ・ファクト」だと擁護。この言葉はあっという間に流行語となりました。

また、その直後には、地球温暖化についての情報を発信している政府機関のツイートを禁止し、職員に対し、メディアの取材に応えることや、ツイッターの使用を禁止しました。

政府がここまで堂々と事実を否定し、科学を否定し、しかもその物言いが「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)」だとか、「ポスト・トゥルース」だとして一定程度受け入れられていることに、多くの人々はショックを受けています。それは、わたしたちが今生きているのが、(おそらく小説内で直接的に想定されている)社会主義でこそありませんが、ここに描かれているディストピアっぽさを十分にもった社会だからです。

まだトランプ政権が始まって1ヶ月も経っていません。

トランプは、「過激な言動は、選挙のため。大統領になれば、意外と普通にソツなくこなすはず」という予想を軽々と覆し、トランプに投票した人でさえもそのことを後悔するような、危険な政策を次々と提案しています。事実を否定し、改変した解釈を繰り返すことで、人々に信じ込ませようというプロパガンダは、そのための一つの試みにすぎません。

日本だって他人ごとではありません。五輪招致の場で、福島の汚染水は「アンダーコントロール」宣言した首相。戦闘を武力衝突と言い換える防衛大臣。寄付金を募る段階で首相の名前が冠され、首相の妻が名誉校長を務める国粋的な小学校への不当とも思えるほどに格安の国有地の払い下げ疑惑。

「まさに!」

「絶対に」

「ありえない」

そんな権力者の力強い断言口調を繰り返し聞かされているうちに、いつしかわたしたちもそれを文字通り信じるようになってはいないだろうか?そして、それがある時2+2が5の時だってある!というようなレベルまで達したときに……わたしたちは、このような権力者の態度にどう立ち向かうのでしょう。

「それでも2+2=4だ」と信じる真実を言い続けることができるのか。

それとも、「まあ2+2が5になったり、3になったり、時にはそのすべてであったり、そういう可能性もあるよね」という風にだんだんなっていくのか。

この本を読んで、一度考えてみて欲しいです。

無料で読める『一九八四年』、および同じテーマの作品

『一九八四年』の原文は以下で無料で読めます。

George Orwell - 1984

他にも以下のような作品が、『一九八四年』と類似のテーマを扱っており、注目を集めています。こちらも英語ですが公開されていますので、興味のある方はご覧になってみてください。わたしも挑戦してみます!

評価

  • エンタメ度 ★★★★★
  • 社会風刺度 ★★★★★
  • うつ度 ★★★★★

アートディストリクトの夜遊びが楽しいよ!

ダウンタウンのアートディストリクトのブリュワリーに飲みに行きました!

 

f:id:calibaby:20170219192656j:image

 

その名も「アートディストリクト・ブリュワリーカンパニー」

 

そのまんまだなぁ。

 

最近わたしはウェストハリウッドじゃなくて、ダウンタウン行く方が多いです。ガールズパーティーも、ダウンタウンとかハリウッドが多くなってて、ウェストハリウッドはちょっと終わってます。

 

このアートディストリクトのブリュワリーは、ビールを実際に作りながら、バーとしても営業してるんですね。   

 

f:id:calibaby:20170131165244j:image

色んな味のビールが楽しめます。

 

f:id:calibaby:20170201160744j:image

グッズも売ってます。  

 

 f:id:calibaby:20170204161228j:imagef:id:calibaby:20170204161239j:image

 

最近、こーゆー巨大ジェンガ流行ってる気がする。パーティーとかでよく見かけます。あとはアーケードゲームね!

 

この近くにはアーケードゲームとバーが一緒になった店とかブリュワリーがあるので、探検してみてね!


アートディストリクトは、他にもギャラリーとか、買い物できる店とかカフェとかコーヒーショップがたくさんあって昼間から行っても楽しめます!また改めて紹介しますね!

 

バー+アーケードゲーム=流行中の「バーケード」に行ってきたよ!! - #あたシモ

 

 

 

パブロ・ピカソとディエゴ・リベラ:二人の天才アーティストの友情

ロサンゼルスのおすすめ美術館LACMAに行ってきました。一番のお目当てはパブロ・ピカソとディエゴ・リベラ(1886-1957)の二人をフィーチャーした展示です。

Picasso and Rivera: Conversations Across Time | LACMA

ピカソも、リベラも、有名なアーティストですが、その二人の組み合わせを一瞬意外に感じてしまいました。ゴッホとゴーギャンの交流や、印象派の画家たちの友情は比較的有名ですが、天才肌でキュビズムの印象が強いピカソと、壁画のリベラ?って。

MEXICO Private Swap

わたしは、メキシコシティのベジャス・アルテス宮殿(メキシコ国立芸術院)を訪れた際に、シケイロス、オロスコ、タマヨ、そしてリベラたちの壁画作品を鑑賞したことがきっかけでメキシコ壁画運動を知りました。その時、その規模と緻密さ、力強さ、そして政治的活動と密接に結びついたアートに大きな衝撃を受けました。大胆なのに、細かいところまで書き込まれ、いくら観ていても見飽きないような豊かな物語を含んだ壁画に圧倒されたのです。

それ以来、リベラといえば、壁画!!(後はフリーダ・カーロの夫とうゴシップ的興味w)というイメージだけでいたのですが、実はリベラは若い頃(1913年〜1915年)にスペインやパリに留学して、ピカソやブラックなどのキュビズム派との交流があり、自らもキュビズムの作品を数多く製作していたんですね。ピカソとの文通書簡なども残されていました。考えると二人は同時代に活躍していたわけです。

その後、キュビズムのバックラッシュのためか、二人は古典主義的な芸風に戻り、リベラはメキシコに帰り、政府のために壁画製作を手がけるようになるのですが、二人の偉大なクリエイティビティの交流にはゾクゾクしました。

どちらかというと小規模な展示でしたが、興味深いので、ロサンゼルス近郊の方は、ぜひ足を運んでみてください。

他にも面白い展示があったので、それについては改めて書きますね!

yuichikawa.hatenablog.com