#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

人の整形手術をとやかく言うべきではない

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女優レネ・ゼルウィガーの顔が変わったことが話題になっていた。最近あまり公の場に顔を見せることのなかった彼女が久々にレッドカーペットに登場したのだが、「顔が変わりすぎていて別人だった」というのである。

あまりに話題になったため、本人は、「以前より健康で幸せなためにそれが外見に出ているのでしょう」とコメントし、整形は認めていませんが、整形したことは明らかだというのがネット上の世論。

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確かに、レネ・ゼルウィガーのまぶたは少し腫れぼったかったのがすっきりしている。「元の顔がチャーミングだったのになぜ整形したんだ」、とか、「整形を自分で認められないのは残念」という声も出ている。

しかし、レネ・ゼルウィガーがどんな顔になろうが、また整形した事実を公表しようが否定しようが、そんなことは、私たちがとやかく言うべきことではない。なぜか?それは、彼女が自分のお金でやってるこだからとか、私たちと彼女と何の関係もない赤の他人だから……だけではない。

結局は、若く見えないと仕事が取れないハリウッドという業界で生きている女優たちにとって、「自然に年を取る」という選択肢はない。今、旬の女優たちはほぼ全員が35歳以下で、それを越えると見かける割合はグッと減る。ハリウッド女優は皆若く見えるためにレーザー、ボトックスやインジェクションなどのカジュアルなものから、整形手術などのシリアスなものまで何かしらの美容医療の恩恵を受けている。それは、自分の外見に自信がないとか、自分が嫌いとかゆーのではなく、単に自分の置かれた立場で、自分の持てる価値を最大化しようとしてるだけなのだ。

彼らがどんな顔になろうが、私たちはその理由の一部なのであり、だからこそ、私たちは彼らがどんなに馬鹿げて見える選択をしようと、自分の責任を棚に上げて、「バカだなあ」と笑うわけにはいかない。

彼女たちに選択を迫るハリウッドという現実、そして、そこに反映されている「若い女の方がいい」という、私たちが慣れ親しんでしまっている価値観を見つめなおしたり、批判することなしに、この世で生きるために適応しようとしている女性個人一人ひとりを揶揄するのは、おかしい。

整形した女は幸せになっているのか (星海社新書)

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