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男性の権利活動家がボイコット呼びかけ中!『マッドマックス 怒りのデスロード 』はフェミ推進映画か?

マッドマックス 怒りのデスロード 』見てきましたので感想!3Dで観たら迫力すごすぎ‼︎乗り物酔いしそうになりました。

これはマッドマックスシリーズの続編。と言ってもいきなり見ても楽しめる。

「俺は元警官だった……」荒れ果てた近未来。砂漠で回想するマッドマックス。彼は過去にくぐり抜けてきた暴力的な場面のフラッシュバックに苦しみながらも砂漠を旅していた。しかし、謎の集団に捉えられ、暴力的にタトゥーや焼印をされ、血を抜かれることに。その集団の変な鎧とマスクに守られたキングイモータンジョーというリーダーは、彼を崇める無数の白塗りの戦士たちの力を利用し、高い山の上の城に住み、砂漠地帯で貴重な水を独り占めしていた。

そんなある日、ジョーのために働いているフュリオサが突然謎の行動に。自ら運転する装甲車を東へ向かって方向転換し走り出したのだ。フュリオサはジョーが子孫作りのために囲っていた五人の女性たちを安全な場所に逃がそうとしていた。妻たちがいないことに気づいたジョーは、ただちにフュリオサたちを捉えるために、舞台を派遣する!謎のギターや、太鼓、訳の分からん装備をした戦士たちが配置される。戦士の一人に繋がれていたマッドマックスも、戦車にくくりつけられて追跡に参加することになった。激しいカーチェイスと、銃撃戦、砂嵐のなか、三者三様の思惑を持った戦いが始まる!

この映画は、実はボイコット活動を起こされている。男性の権利のためのアクティビストが、「男好きのするアクション映画に見せかけたフェミニスト推進映画」と抗議しているのだ。予告編から判断したらしい。←シャーリーズセロンですぎ!と文句を言っている。

オリジナルのマッドマックス映画はもっと男臭く主人公の男に焦点を当てているっぽいのに対し、確かに今回のは一見シャーリーズセロンが主役で、マックスは脇役に見えなくもないことも、彼らにとっては不満なのだろう。

また、ジョージ・ミラー監督は、『ヴァギナ・モノローグス』の作者イヴエンスラーに女優たちのコンサルテーションを依頼したんだとか。内容は独裁者のもとを逃げ出す五人の妻を演じる女優たちが「性奴隷であるとはどういうことか」理解できるように、と。←ヴァギナ・モノローグスは女性器(ヴァギナ、日本語だとまんこ?)の肯定や解放を促すようなもので、かなりフェミニスト色が強い作品であることは確か。わたしは舞台を一度観た。

ヴァギナ・モノローグ

ヴァギナ・モノローグ

これを知った男性の権利活動家は、「ほらね!〜やっぱりフェミニスト推進の作品じゃん!」と。

わたしは実はこの作品、別にそこまで言うほどフェミニストとは思わなかった。シャーリーズ・セロン演じるインペレーターは一見リーダー格ではあるけれど、結局後からきた男(マッドマックスや、白塗りボーイ)が行く道を示したり、助けたり、困った時の解決策を出す重要な役を担うので、結果的に男の方が偉いと見えなくもないし。

それでも、メルギブソン演じるオリジナルのマッドマックスを愛してる人にとっては、女に指図されるマックスなんて、ありえなくて怒り心頭みたいね。

ちなみに、オリジナルでマックスを演じたメルギブソンは、超熱心な保守派のカトリック信者で、避妊や中絶に反対している。きっと彼も、女性の権利を叫ぶフェミニストなんて嫌いなはず。ボイコット呼びかけ組と仲良くなれるだろう。

と、そんなアホらしい騒動を尻目に、この映画は超高評価!

アクションシーンはもちろん、世界観が面白いのね。レトロな近未来とゆーか。超合金っぽくないラスティーなメカ好きな人は見てみて!ずーっと高速で走り続ける映画なので、車とかバイクもガンガン出てくる。これがすごくユニークな感じでよい!ゴーグルとか……。宮崎駿とか、スチームパンクの世界に通じるところもあるような気もした。←白塗りの戦士たち、土鬼っぽいw

残念ながらストーリーという面ではイマイチだし、暴力的な場面も多いので、観る人を選ぶとは思う。でも、ビジュアルはすごいです。