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「まともな穏健派」って本当?共和党のケーシックが女性の権利に関しては超右翼だった件

photo by brantwjones

今のところ、共和党候補のなかで「もっともまとも」とされているオハイオ州知事のジョン・ケーシック。しかし、女性の生殖に関する権利(リプロダクティブ・ライツ)についての政策を見ると、非常に極端な保守派の横顔が見えてきます。

プランド・ペアレットフッドへの資金援助を停止

ケーシックは、プランド・ペアレントフッドに対する資金援助を止める法律に署名しました。プランド・ペアレントフッドは性病検査、避妊ピルの処方、母体や新生児向けのさまざまな医療サービスを提供する非営利団体で、よく、「中絶反対派」にやり玉にあげられる存在です。実際には、中絶以外にも、女性の健康のために重要なサービスを提供している団体であり、そもそも、連邦からの基金は中絶のためには使われていなかったにも関わらず、ケーシックが署名した法律により、プランド・ペアレンドフッドは、1億5千円相当の資金援助を失い、オハイオ州の多くの人々が医療サービスへのアクセスを阻害されました。

レイプ被害者の中絶を難しく

またケーシックは、レイプ危機カウンセラーが被害者を中絶施設へ紹介することを禁止しました。もしもカウンセラーがそうするなら、資金援助カットするというのです(これらのクリニックは、多くの場合公的資金によって運営されているため、資金援助のカットは事実上運営ができなくなることを指します)。

これの法律によって、レイプ被害者が中絶を望む場合、適切な処置を受けることが難しくなりました。

ケーシック自身は、過去に「レイプや近親相姦の場合を除いて」中絶反対(プロ・ライフ)だと発言してします。しかし、彼の政策は、レイプ被害者から中絶という選択肢を実質的に奪っています。

多くの中絶施設が閉鎖

ケイシックが知事になって以来、オハイオ州では半数の中絶施設が閉鎖しています。

「女性の健康を守るため」との名目で、中絶クリニックに関する規制を厳しくし、救急医療センターと同程度の設備を要求しています。廊下の幅や水飲み場の設置など、施設のリモデルにそこまでお金をかけられない中絶クリニックが閉鎖することになりました。実際、中絶クリニックがそこまで大規模かつ高機能な施設である必要はないので、これは半ば中絶クリニックを閉鎖されるための規制強化だったと見られています。

また、現存する中絶クリニックでも、中絶を求めて来院する女性に対し、超音波映像を見たり、胎児の心音を聞かせるなどして、中絶の意思を変えさせようとしています。

実際には、胎内の映像を見せたりすることで、中絶の意思が揺るがない女性がほとんどで、これらの手続きは、中絶を求める女性に対する嫌がらせでしかありません。

『Lの世界』でも、中絶クリニックを訪れたキットが嫌がらせを受け、泣いて飛び出す場面がありましたよね。

ケーシックはこれら全ての政策を主導し、実行してきたのです。

「穏健派」って誰と比べて?

「穏健派」という印象を出すことに成功しているケーシックですが、それはあくまで、ドナルド・トランプやテッド・クルーズと比較した場合の話。実際には、女性の人権を抑圧するような政策を実施してきた人だということは、覚えておきたいと思います。

参考記事

'Moderate' John Kasich Is Actually Terrifying | Rolling Stone

This State Is Quietly Becoming One Of The Worst For Women's Health (And No, It's Not Texas) | ThinkProgress


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