#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

人種

風刺度100%!アメリカン・フィクションは面白くて考えさせられる

『アメリカン・フィクション』観てきた!超絶面白かったです。今のところ2024年の一番。 『アメリカン・フィクション』のあらすじ 黒人作家として型にハメられた描写でお金稼ぎをする潮流にウンザリしている主人公の作家「モンク」はロサンゼルスの大学で強…

透明化されるアジア人 -アカデミー賞授賞式のドタバタに思う-

X(旧ツイッター)はここ数日大騒ぎだった。 アカデミー賞を受賞したロバート・ダウニーJrとエマ・ストーンが、壇上でプレゼンターであるキー・ホイ・クァンとミシェル・ヨーを無視した、というのである。 わたしはテレビ中継でアカデミー賞授賞式を観ていた…

アバクロの成功と凋落を追った『ホワイト・ホット』

かつて一世を風靡したが、差別的な経営方針が明らかになり全米一嫌われるブランドにまで堕ちたアバクロの栄枯盛衰を追ったネトフリのドキュメンタリー『ホワイト・ホット』を観た。 個人的にはアバクロに限らずロゴがどーん!って感じのブランドは嫌いなのと…

#StopAsianHateに対して日本在住の日本人が反応鈍いのはある意味当然

先日Twitterで書いたことなのだが、ブログにもまとめておく。 きっかけは、最近米国で急速に広まっているアジア系に対する差別事件と、それに対抗する活動としての「#StopAsianHate」というようなムーブメントが、アジア在住のアジア人(e.g.日本在住の日本…

黒人映画だけどトラウマなし!良質なラブストーリー『ザ・フォトグラフ』はステロタイプを超えたマイノリティ作品ということでちょっと『キャロル』を思い出した(文字数

バレンタインデーに公開された『ザ・フォトグラフ(原題:The Photograph)』を観てきました(デートです♡)。 ザ・フォトグラフあらすじ(ネタバレなし) ザ・フォトグラフ感想(ネタバレあり) 母クリスティーナの物語 似た者同士の母娘と、娘の成長 音楽…

映画『黒い司法 0%からの奇跡 (原題:Just Mercy)』は正義だけでなく愛と慈悲の物語

キング牧師の日(1月の第三月曜日)直前の週末に観てきたのでレビューを書きます!キング牧師の週末にぴったりの内容でした。 映画『黒い司法 0%からの奇跡 (原題:Just Mercy)』予告編 映画『黒い司法 0%からの奇跡 (原題:Just Mercy)』あらすじ 黒人…

人種と階級を超えた友情を描いた映画『グリーンブック』がよかった!

映画『グリーンブック(原題:Green Book)』評判よいだけでなく面白かったので紹介します! 映画『グリーンブック』のあらすじ 1962年のニューヨーク、ナイトクラブで用心棒をしていたイタリア系移民のトニーは、クラブが改装するまでの数ヶ月間、パートタ…

【炎上】アメリカでやらない方が良いハロウィン仮装

いよいよハロウィン当日が近づいてきました。そこで、今日は「アメリカでやらない方が良いハロウィン仮装」をまとめてみました! ここでは、文化の盗用の意義や歴史認識について深くは触れません。ただ、多種多様な背景を持つ人々が暮らすアメリカでハロウィ…

スーパーヒーローものが苦手でも楽しめる!マーヴェル『ブラックパンサー』感想(ネタバレあり)

『ブラックパンサー』のあらすじ アフリカの秘境に位置する小国ワカンダ。この高度な科学技術を誇る超文明国で、先代ティ・チャカに代わり、その息子ティ・チャラが新国王に即位した。彼の使命とは王として国を治めながら、漆黒のスーツに身を包んだ闇のヒー…

精神疾患をテーマにしたミュージカル『ネクスト・トゥ・ノーマル(next to normal)』が本気ですごい。

今、ロサンゼルスのリトル東京のアジア系劇場「East West Players」で、2009年のトニー賞受賞作品『ネクスト・トゥ・ノーマル(next to normal)』を上演しています。これを観て以来、もうこのミュージカルについて考えることを止められないので、書かせてくだ…

映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』感想

観ましたよー。 感想 笑って楽しめました…たったひとつの点を除いては! ノリノリの音楽やユニークなキャラクターたちなど、前作と変わらない魅力はそのまままに、よりお笑い部分を強化して、最初から最後まで、笑わせよう、楽しませようという小ネタがてん…

私たちは「巨人の肩の上」に立っている

「巨人の肩」という表現 ニュートンも巨人の肩の上に立っていた 社会運動における「巨人」とは 「巨人の肩」という表現 ことわざには、国を超えて共通しているものがある。It’s no use crying over spilled milk (覆水盆に返らず)だとか、Kill two birds w…

映画『ゴースト・イン・ザ・シェル』つまらなさの理由はホワイトウォッシングだけじゃないよね〜

『攻殻機動隊』のハリウッド実写版である『ゴースト・イン・ザ・シェル』を観てきましたので感想です。 『ゴースト・イン・ザ・シェル』のあらすじ 『ゴースト・イン・ザ・シェル』の感想 『ゴースト・イン・ザ・シェル』のよかった点 『ゴースト・イン・ザ…

『アメリカン・クライム・ストーリー/O.J. シンプソン事件』観てます!

『GLEE』や『アメリカン・ホラー・ストーリー』のクリエーター、ライアン・マーフィがOJシンプソン事件を描いたこの作品。犯罪ミステリー好きな自分としては、観るしかないでしょう!……といいながら、観始めるのが一年も遅れてしまいました。わたしは、こう…

恐ろしすぎる人種ホラー。チビるほど怖いのに爆笑も出来る不思議な新ジャンル映画『ゲット・アウト』)』がヤバい!

www.atashimo.com www.atashimo.com いや〜すごい映画を観てしまいました!『ゲット・アウト(原題:GET OUT)』。わたしは評論家ではないので、映画の良し悪しはわかりませんが、好き嫌いでいったら、間違いなく、今のところ2017年でもっとも気に入った映画…

NASAを支えた黒人女性数学者たちの「隠されてきた」物語に今光が当たるッ!『ドリーム』は今こそ皆に観て欲しい超・名作映画!

実話を元にした映画『ドリーム(原題:Hidden Figures)』観てきましたので感想です。 『ドリーム』あらすじ 米ソによる宇宙競争が激化していた60年代初頭。有人宇宙飛行でソビエト連邦に先を越されたアメリカ国内では、ソ連*1に負けじと、宇宙に人を送りこむ…

映画『モアナと伝説の海』感想(ネタバレあり)

ディズニーの最新アニメ映画『モアナと伝説の海』観てきました! あらすじ 海に選ばれた16才の少女モアナ──海が大好きな彼女は、島の外に出ることを禁じられながらも、幼い頃に海と“ある出会い”をしたことで、愛する人々を救うべく運命づけられる。それは、…

危険地帯って本当?ロサンゼルスのワッツに行ってみた!

こんにちは!せっかくロサンゼルスに住んでいるので、ロサンゼルス旅行に役立つ情報を書いていこう!と心に決めたイチカワユウ(@yu_ichikawa)です! ワッツに行ってきた この前、ワッツに行ってきました。ワッツは、ダウンタウンの南、ロサンゼルス国際空…

超ディープなLA体験!日系人の心の故郷「ボイルハイツ」にある「お富さん」で食べてみた

皆さん、こんにちは!エミさんと一緒にボイルハイツにある日本料理屋「お富さん」に行きました。 ボイルハイツとは? ボイルハイツは、ロサンゼルスのダウンタウンから東に約10分ほど行ったいわゆる「イーストLA」と呼ばれる地域です。現在では「ここ、メキ…

『フィア・ザ・ウォーキング・デッド』とうとうアジア系登場?ウェブシリーズとテレビシリーズが融合!

It's about to get serious tonight on @FearTWD Are you with me?!? #Ftwd #TWDFamily #filmtrailerdiaries pic.twitter.com/lHDGihVRvo— Michelle Ang (@TheMichelleAng) April 24, 2016 フィア・ザ・ウォーキング・デッドのシーズン2を観ています。最近…

【翻訳】「書類がない移民」としての人生 -- アメリカの「不法移民」とはどんな人なのか?ピューリッツァー賞を獲ったあるジャーナリストの回想記

現在、オバマ米政権が打ち出した400万人以上の不法移民に対する強制送還の延期計画をめぐり、テキサスを始め、26州が起こした違憲訴訟の審議が最高裁で行われています。裁判官たちの意見が割れていることもあり、多くのメディアの注目を集めていますが、ここ…

超壮絶サバイバル&復讐映画『レヴェナント: 蘇えりし者(原題:Revenant)』感想(ネタバレあり)

レオナルド・ディカプリオ主演、トム・ハーディー、そして、音楽は坂本龍一、監督は『バベル』、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。ゴールデングローブ賞で、作品賞、監督賞、主演男優賞を受…

おもちゃと多様性(1) 新しいバービー人形に見る「儲けるためにフェミニズムはもう無視できない」という現実

A photo posted by Barbie (@barbie) on Jan 28, 2016 at 8:01am PST マテル社が発表した新しいバービー人形のバラエティーが話題になっています(参考記事)。 バービーは単なる人形ではありません。アメリカでは3歳から12歳までの女の子のうち92%がバービ…

映画『ハンガー・ゲーム』の女優がバイセクシャルだとカムアウト

映画『ハンガー・ゲーム(The Hunger Games)』でルーを演じたアマンドラ・ステンバーグ(Amandla Stenberg)が、バイセクシャルであることをカムアウトしました。 http://amandla.tumblr.com/post/136866720678/so-i-took-over-the-teen-vogue-snapchat-today …

いちご畑の卒業ガウン -- 一族のなかで初めて大学を卒業したUCLAの卒業生

お父さん、お母さん、わたしたちはやりました!22年間イチゴを詰み続け、毎日毎日太陽の下でイチゴの世話をし続けて…今日はようやく収穫の日です。わたしはあなたたちが、こんなに頑張って育てたイチゴです。今日、わたしは、あなたたてが育てたもののなかで…

アーライでいいんだと思えたら、楽になれた話

日系アメリカ人たちのクィアのイベントがあったので参加した。 前にも書いたが、他のアジア系のイベントはかなりあるなか、日系の団体はなかったので、おお!いいね!って感じだったのだが、何かどーも、どーゆースタンスでその場にいるべきなのかよくわから…