#あたシモ

アメリカで働くレズの徒然

Facebook、実名ポリシーをめぐり、LGBTや少数民族が使いやすくなるようになるテストを開始・・・っていうけど、やっぱなんか気持ち悪い

photo by AJC ajcann.wordpress.com

実名ポリシーをめぐって、トランスジェンダーや、ドラァグ・クィーン、そしてネイティブ・アメリカンコミュニティーと対立してきたFacebook。世の中には、様々な理由で法律上の名前を使いたくない人がいるわけですが、Facebookはこれまで、そんなアカウントをガンガン凍結しては、「IDを出せ」だのなんだの、横暴だと批判されてきました。本日一部のユーザー向けに実名ポリシーに関する新しいテストが始まりました。ゲイメディアに対して事前に個別にビデオで説明をするなど、コミュニティーの理解が得られるように努力しているようです(参考記事)。

Human Rights Campaign、GLAAD、PFLAGなどの主要なLGBT関連団体はこの変更を歓迎しています。

概要は以下の通り。

名前通報画面

Facebookは、偽名を使っている人のアカウントを通報できるのですが(怖)、これまでその通報理由が「存在しないアカウント」「私の名前が使われている」「嘘の名前が使われている」などの選択式だったのですが、より自由度の高い自由記述式で通報出来るようになりました。これにより、通報の意図がより正確に伝わるようになり、不適切なアカウントが防げるようになるとのことです。ほんとか?

名前確認画面

Facebookは偽名の使用がわかると、いきなりアカウントを停止してきましたが、今後は7日間の猶予を設定。名前の確認を求められた際、自分のおかれた状況をより詳しく説明することができます。少数民族だからとか、LGBTだからとか、そういう理由を自由記述式で入力することができます。これで、とりあえず申し立ての機会が与えられるというのはいいことなのか?

根本的な解決なのか?

しかし、これって根本的な解決なんですかね?

若干フレキシブルになったように見えるFacebookですが、基本的には法律上の氏名または、通名を知りたいという執拗な欲望を感じます。

今、アメリカでは、テロ対策としてビザ発給や武器使用において、バックグラウンドチェックのためにSNSの使用が議論されたりしていますが、そんなこともあり、SNSを使うために、アイデンティティーや個人情報の登録をいちいちサービス上で強制されるのは、なんとなくいい気持ちではないですね。メアドくらいだったらいいけど、身分証明書とかいちいち出したくないし。

Facebookは、その出自から仕方ないのかもしれないけど、出身校とか所属団体などの肩書を背負って行動しなきゃいけないって感じだし、肩書のない自分はなんか全然面白くないです。画像とか動画系のSNSは面白いけど、Instagramも親会社Facebookになっちゃったしね。今後どうなることやら。

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